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美しいけど堅苦しいファッションの歴史にも
ほっこりするスタイルはあるんだよ。
ミケランジェロ・グリゴレッティ『家族の肖像』1830年頃 ヴェネチア個人蔵1830年のドレスが
ファッション史上唯一のほっこりスタイルだね。
今回は1830年のドレス製作に参加したお話~
ナント!今ではもう出来なくなっちゃった
ヘアスタイルの作り方も
当時の技術のままご紹介するね^^
このお話はエンパイアスタイルの続きになります^^
1830年ってほっとした時代
1830年ってフランス7月革命があった年だよ。
7月革命のイメージ『民衆を導く自由の女神』ウジェーヌ・ドラクロワ 1830年 ルーヴル美術館1789年のフランス革命でマリー・アントワネットがギロチンに。
その後ナポレオン時代になってからまた王様がイイって王政復古して。
時代錯誤だからやっぱヤダ。
そんでブルジョワに推されたルイ・フィリップが王位についた革命だよ。
忙しいね。
しかもその間けっこう血みどろ。
ま、とにかくこれでやっとフランスは
自由と法律を守る近代国家になったっていうわけ。
これがヨーロッパに広まりました~~
1832年のファッションプレートファッションもガラリと親しみやすい感じに変わるよ~
ロマン主義時代っていうヨ。
直前に流行ったギリシア黄金比率のきまり重視の古典主義と真逆で
感受性とか主観に重点置いちゃうのがロマン主義。
今でいうロマンチック♥な主義だと思っていいでしょう。
もともとの語源はローマっぽい、
つまりローマ帝国の支配階級ではない庶民文化的ってことね。
だから流行りがおもしろおかしいよ。
これが1830年幅広スタイルだ!
フランス革命から1815年頃まで流行った
体のラインをはっきり出すエンパイアスタイルは
終わりを告げちゃう。
新古典主義ともいうヨ。
1795~1810年 エンパイアスタイル↓↓↓↓↓↓↓↓
1830年 ロマン主義スタイル1830年のロマン主義からは衣服はだんだん体から
はなれて横幅が出てくるよ~
ファッションプレート corriere delle dame 1835年人工的なシルエットにまた戻る感じ。
太ったわけでもないのに
どうやって横幅を出したかは当ててみて!
もちろん何かいれたんだよね?
何かってなんだよ!
後半で答えをいうね。
なんでエンパイアスタイルがもう流行らないかっていうと
実用的じゃないからね。
高価なモスリンでうっすいからやぶっちゃったり。
あの寒いうす~~い格好じゃパリの寒空の下
肺炎で死んでしまうのがオチ・・
もっとブルジョワ的、ロマン主義的なスタイルじゃないと!
全てはほっそ~~いウエスト強調するために!
細いウエスト命のロマン主義ファッションは
- 超広いネックライン
- のこぎりで切ったような超なで肩
- 丸い左右対称なバスト
- 袖山は肘まで降りた!
- ほっそ~~いウエストにベルト
- 大きなヒップってかスカート
が特徴!
ほっそ~~いウエストへの執着って異常だよね。
次で詳細見て行くよ~^^
プリント革新で基本の生地が変わるよ!
エンパイアスタイルではうっすいモスリン使ったから
プリントは結構簡単だよね?
インドの捺染生地使ったり。
エンパイアスタイルはとにかく王侯貴族文化の否定だったんだ。
ロココ時代にお貴族さまたちが使ってた
硬いゴージャスな織物まで嫌われて、
屋根裏部屋に押し上げられてたの。
ところが1830年ロマン主義では
技術が進化してもっといろんな織物に
プリントできるように!
それにまた元気よく活動できるような
硬い生地を使いだしたから
屋根裏から例のロココドレスを
引っ張り出してきたの。
もちろんこれを仕立て直してね^^
1810年 シルク カステルスフォルツェスコ蔵 ミラノこの生地カラーで本物お見せできなくてザンネン!
またシルクが流行ってきたんだよ。
細かい細かいジオメトリックな模様が大流行り。
エンパイアスタイルでみんな使ってた
「薄いモスリンに抽象的な捺染模様」
はあまり流行らなくなって。
この時代に硬い生地にもプリントできるようになって
小花+ストライプが乙女心をキュンさせたのさ!
あ、おばあちゃんもね♥
そんな時代のヘアスタイルはゆるふわ?
ヘアスタイルはあぜ道とアポロのチョンまげが決め手!?
ミケランジェロ・グリゴレッティ 1831年 「夫人の肖像」近代美術館 ローマまず髪の分け目はビシッとトップに
超目立つあぜ道を入れてね!
エンパイアスタイルみたいなゆるふわは絶対ダメ!
オイルでガチっと!
1830年 ヘアメイク 時代衣装制作風景『アポロの結び目』って呼ばれるチョンまげをトップに。
ギリシア神話のアポロのヘアスタイルをマネっこしたってことね。
みつあみやカール、お好きにどうぞ。
カルロ・ボイス・フラモント 『エミリア・ソマルヴィア・デ・シレッレ侯爵夫人の肖像』1833年 ミラノ近代美術館横にくるくるきついカールをたらして耳をおおうの。
天パじゃない人はコテで細い巻き髪に。
鉄のコテを炭であっためて使ったんだよ。
こめかみあっついーーー!
マンゾーニの小説『マンゾーニ家の人々』にも出てくるんだけど。
娘がみんな病弱で喀血(かっけつ)よくするの。
これは昔の治療法で悪い血をヒルに(!)吸わせる・・
その瀕死の女子たちもこの髪型だよ・・
そして次ね、あのなで肩は切ってたの??
のこぎりで切った?これでもかってくらいなで肩
ジョゼッペ・トミンツ「家族の肖像」1830年 レボルテッラ美術館 トリノびっくりは肩のライン!
ますます超なで肩に!
このラインは肩をのこぎりで切るか
脱臼させないかぎり無理だよね?!
だから袖山を肘あたりまでおろすの。
ミケランジェロ・グリゴレッティ「ヴィルジニア・サルトレッリの肖像」近代美術館 カ・ペサロ ヴェネチア視覚的に超なで肩完成!
今も盛り袖でそういうデザインあるよね。
ハム袖登場!
そんで袖がデカいのが流行っちゃうよ~
フランスやイタリアの生ハムって一枚ですっごく大きいじゃない?
袖のパターンがそれくらい大きくなっちゃうよ!
ホントに『ハム袖』って呼ばれてたんだよ・・
とにかくこのふんわり袖がロマン主義にあってたんだから。
これは1700年代中頃や
1898年から1902年にも繰り返し出てくるからね。
アニメの『赤毛のアン』の憧れ、パフスリーブもこれね!
胸にパットを入れない人は流行らないからね!
はい、バスト。
胸があってもなくても大事なのはそのカタチ。
大きさじゃないよ~(・∀・)
バストは左右対称にとにかく左右の端にパットを入れて
- バストラインを高く
- 左右完全に対称な、なだらか曲線に
そう見えるように個々にパットを入れてね。
ほっそ~~いウエスト再来
ウエストラインはエンパイアスタイルより
だんだん下がってくるヨ。
またまたコルセットを使ってほっそ~~いウエスト実現!
でもちょうどあばらの終わるあたりがウエストラインで
締めようったって限度が・・
ベルトでウェストマークだからベルトで絶対ウエストマーク!
今でもワンピースをウエストマークするとやせて見えるじゃない?
1839年 ファッションプレート パリそしてそして、さらに体型補正の仕掛けは何??
ショールは絶対!ベルトに挟んでね
この時代袖山までおおう幅広のショールが流行ったの。
なんかロマン主義のローマ帝国っぽいから。
もちろん個々の首から袖山までの寸法でオーダーメイドね。
このショールを絶対ベルトにはさんで。
今トップスの前だけパンツの中に入れてる着こなしが
足長に見えるってんで流行ってるけど。
同じ視覚的体型補正効果をねらってるの。
もっと絶対的にショールはベルトが上で締めるの。
ウエスト強調したい~
ダイエットとか無縁の人たちだったから。
1839年 ファッションプレートショールは初めから馬蹄形に作られてたんだよ。
トップスにボリュームあって
ウエストマークっていったら
スカートにもボリュームないとおかしいよね?
スカートが広がり始めるよ!これがクリノリンの始まり!
だからスカートが広がり始めるよ~~^^
でも生地が重いからあんまり広がらない~><
何が何でも絶対広がらせたい!!
っていうので生地に裏張りをして張りのある生地にしたのさ!
それだけ?
はい、まだそれだけです。
1840年 アンダースカートこの後1840年になると段々フリルの
スカートを膨らませるアンダースカートが
使われるようになるよ。
1860年 クリノリンさらにこれが
もっと大きく広がったスカートを!っていう
乙女の願望が1860年から出てくるクリノリンにつながるのヨ。
次は実際に1830年ロマン主義ドレスを作ってみたレポートね。
実際に1830年のドレスを作ってみた!
ラッキーなことに往年の映画製作スタッフと一緒に
1830年ロマン主義ドレスを作る機会に恵まれたよ。
1830年のハムみたいな袖のパターン作成中!シーチングでハムみたいに大きい袖のパターン作成中!
1830年 ハム袖本パーツが出来た!そして上の試作をもとに作ったハム袖本パーツです。
大きいでしょ!
1830年のドレス胴衣これが1830年のドレスの胴衣部分。
マネキンからして超なで肩だね。
映画用の特注マネキン。
1830年 スカート内側の裏貼りこれが1830年の特徴的な固いパリっとしたスカートの作り方。
1830年もこうして作ってたんだよ。
スカート生地の裏に薄いチュールを縫い付けるの。
急いでたから写真ぼけててごめんね。
左がチュールね。
こうやって全部にしつけするの。
ずれるし生地がよごれるからチャコペンなんかは使いません。
しつけ糸で印もつけていくの。
ほっそ~~いウェストも実現!
1830年のドレス 仮縫いこちらは仮縫い中だよ!
モデルはイタリア人女優のE。
手も顔も何もかもすっごく小さい人で、なで肩なの。
ヘアスタイルも再現、もう2度とできないよ
おもしろいのがヘアメイク中風景。
圧巻がこのヘアメイクのイタリア人おばちゃん。
彼女がホントの鉄の͡コテで時代のヘアスタイルを再現するの。
こんな技術を持った人は今ではもうあまりいないね。
まずアポロのチョンまげを作ってチョンまげを三人がかりできれいに分けて
あんだり巻いたり・・
この後撮影に・・
残念ながらこの技術もった方たちや
スタッフが最近亡くなってしまって・・
もう二度と再現できないので写真だけでもシェア。
19世紀ヨーロッパのドレスの役目
19世紀のドレスってね
ヨーロッパの貴族と庶民の時代全体と政治経済を象徴してるんだよ。
ドレスがきれいだから着る♪
というより
- 階級を見せびらかすために
- 階級をわかりやすくするために
着るという‥
だから18世紀の王侯が主役の時代のファッションと新興ブルジョアが主役の19世紀ではそれはそれは変化しちゃってるよね。
例えば『赤毛のアン』。
ここにはアンの服装やアンが憧れたパフスリーブなんかの服の話がよくでてくるよね?
時代は19世紀末。
もしこれが18世紀を舞台にした話だったら裕福ではないけれど貧乏でもない階級の人々の服装について、こんなに書くことはないよ。
こんな風に19世紀は裕福ではないけれど貧乏でもない階級の人々がたくさん出てくるの。
まとめ
エンパイアスタイルのすぐ後に出てきて、
その対極になったロマン主義の流行りのお話でした~
ウエストが細いもん勝ちだったんで
あの手この手でウエストを細く見せていました。
ダイエットとか努力は0でした~^^
・エンパイアスタイルのお話はココ⇒新古典主義ファッション、エンパイア・スタイルドレスを実際に裏側まで検証したよ!
・1840年のお話はココ⇒1800年代のドレスを作ってみた!フランスのコレがお手本!
・1860年のお話はココ⇒1800年ドレス試着!ヴィスコンティ映画の本物コルセットを試して呼吸困難!
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