よく聞かれるんだけどね。
作家さん、コスプレ衣装さん、小学生‥
つまり誰にでも。
って‥
何と言うことでしょう!
でもみんなも絶対知りたいよね~
ここから先はくれぐれも
公共の場所でスクロールしないでね!
責任は持ちませんよ~
19世紀女性の下着事情
貴族だっておトイレ行きたいのは庶民と現代人と同じ!
いちいちドレスの着脱でもたもたしない仕掛けがあるんだよ!
1830年頃からスカートがちょっとふくらみ始めて‥
歩くと生地がふわっともちあがっちゃって
スカート丈がみじかくなるの。
だからズボン風の下着のドロワーズを使い始めたんだよ。
それまではどうしてたかというと‥
ロココ時代ギャルトイレ事情inベルサイユ宮殿!
それまではベルサイユ宮殿でも
ピッティ宮殿でも何にもなし。
ドレスの下はアンダースカートだけ。
スカート丈が長かったから隠しちゃえ!
貴族のトイレ、場所はその辺。
トイレ自体も少しはあったようだけどね。
数が足りなかったのでまあ庭先とか‥
はては宮廷の中とか‥
ウワキだってトイレだって
見て見ぬふりがエチケット。
貴婦人には女官がそっと手渡すの。
なにをってこれを‥↓
細工物のおまるをご利用なの‥
史実なの
ちなみにこの絵は当時の一般貴族が注文。
ロココ時代は人との距離感が近かったの。
バロックよりよほど親密な関係があったのよ~
こんな絵が親しいお友達を招く
シルクが張り巡らされた
小部屋に飾ってあっても
ちょっとしかヘンじゃなかったの。
時代はすすんで‥
ヴィクトリア朝の下着の驚くべき仕掛けとは?
1820ー30年頃から使われたのはドロワーズ。
綿のズボン型の下着ヨ!
ドレスの下につけて一安心。
さてドレスの裾を上げてトイレする?
裾長すぎだよね‥
じゃ脱ぐ?
大丈夫。
だってドロワーズの真ん中が縫われてないから。
ほらね
こちらは別の便利なタイプ
このように真ん中が縫われてないドロワーズをつけて
そのまま何も脱がずに
ドレスの裾もちょっとしか上げずにおまる差し込んでトイレすればいいの。
おまるはメイドが下げるから気にしないで。
最高位貴族も下級貴族も下着の形は同じ。
素材ランクが変わるだけです。
そして黄ばんだ下着は嫌がられたから
基本ほぼ使い捨て。
生地のリサイクルは盛んで最後にはパリのクリニャンクールの市場で売られたよ。
そこで紙の原料にされたの。
麻が最も良い紙の原料なんだけど。
この頃ヨーロッパでは自国栽培の綿を原料に使うようになっちゃった。
それで高価だった綿の値段が急落して誰もが使えるようになったの。
だけど紙の質は下がっちゃった。
その頃日本は食部繊維から紙漉いてたけどね。
話がクリニャンクールの蚤の市の発祥にまでそれてしまった。
そして最重要!
上の蒼いドレスに
この下のドロワーズ1868年モデルを
履かせちゃダメなんです!
だって当時はまだなかったでしょ!
ちゃんと1840年モデルを履かせましょう。
↓これはヴィクトリア朝の代表的なドレス。
クリノリン用のドロワーズ。
真ん中の開口部が超大きいのわかるかな?
クリノリンでかいから裾をちょっと上げるのも大変。
こんなに開口部が大きいドロワーズだと便利。
ヴィスコンティ監督の魂は細部に宿る
映画『山猫』、有名ですよね~
細部までこだわるヴィスコンティ監督の。
中でも有名なアンジェリカの白いドレスね。
その下も、もちろんコレ。
当時と同じドロワーズがないわけない!
その上にクリノリン。
その上にアンダースカート。
で、ドレス‥
今でも一式ティレッリコスチュームに保存してあるよ!
作り手として映画を見る目が変わるでしょ?
細部までこだわった創作の参考になったら
うれしいわ~
時代で変わる下着まとめ
ロココ時代のパニエ+ロココの生地
と
ヴィクトリア朝のアンダースカートや
クリノリン+ヴィクトリア朝の生地
では
- ドレスの持ち上がり方が違う
- なので足首の見え方がちがう
- なので中が見えないような下着の型もちがう
という事でした!
超重要ヨ
19世紀ヨーロッパ庶民の暮らしと服装の真実!イタリアの超貴重資料発見!↓