今回はかっわいい~19世紀美少女たちの秘話よ!
まずはキッズモデルたちの紹介です。
目次
うっとり、歴史に名を刻んだ超知識人の美少女時代
エントリー1番スイート水玉ガールはガブリエーレ・ダンヌンツィオ3歳、1866年。
エントリー2番ピュア白レースガールはフランクリン・ルーズベルト2歳、1884年。
エントリー3番ヴィクトリア朝デカダンガールはオスカー・ワイルド6歳頃、1860年頃。
長じてこんな感じ‥
ヘアスタイルが1860年代のクリノリン時代の横にボリュームあるまき毛!
子供服の始まりの頃の流行りヨ~
わりと伝統的なぱっつん前髪女子(?)だったんだね。
ちなみにイタリアでは今でもこのタイプの革靴、小さい子にはかせるよ。
小さいときからデカダンだよね‥
ヴィクトリア朝分厚いベルベットカーテンの奥からでてきたような‥
大きくなってからも女装、男色で逮捕されたりしてるけどね。
さてTwitterでフォロワーさんたちと大いに盛り上がったのがコレ!
『男の子に女の子の服を着せる風習』について。
男児が早逝しないように女児の格好させるのよ~、は建前!
『昔は女児の方が生存率が高かった。
なので邪気払いとして魔物の目をあざむくために
男の子は6-7歳まで女の子の服を着ていた。
ドレスに長い髪で過ごすのが一般的だった。』
聞いたことあるよね~
確かに医学的にも女児の方が免疫力たかかった。
トイレットトレーニングが簡単だから、が本音
じゃ、16世紀ロンドンのビンボー貴族の家に行ってみよ~!
暗い寒い冬、あなたはママ。
洗濯物は乾かない。
ビンボー貴族んちなので洗濯女代も節約しなきゃ。
乾燥機付き洗濯機ほしい‥
嗚呼‥ビンボーな我が家には叶わぬ夢‥
ところでルネサンス男子の服装はブリーチっていうカボチャパンツ。
女子のあこがれ~~
でも!
ブリーチはややこしいヒモと留め具だらけ。
ってか間に合うようにブリーチぬげない‥
ママはブリーチまで洗うはめに‥
ブリーチは分厚い生地製でウマの毛とか詰め物でふっくらさせるから全然乾かな~い!
ご先祖様が男の子は魔ものに狙われやすいから女の子のドレス着せて邪気から守りなさいって言ってたな。
ちなみにオムツはしてたけど、実際たれ流しの場合も多かったのよ~
パリの街は不潔だったって言うけど世界中ね‥
衛生観念が今みたいじゃなかったし。
大体清潔保つの不可能だったし。
トイレットトレーニングの歴史
だってトイレットトレーニングってさ、大変なのよ。
おねしょ治療法なんて古代ローマから近世まで
- ハリネズミかヤギの爪の粉末をのませる
- 乾燥したおんどりのトサカをベッドにふりかける
くらいしかないわけよ。
18世紀後半だって葉っぱかリネンを当ててる子はまだいいほう。
すっぽんぽんでたれ流しだって‥
ルーシー家の子供たち。
中央2人のドレス女子以外は全員息子よ~
右端の息子、ドレス着てる上に浮いてる‥
バルタサール君には帽子、杖、黒い生地など男子アイテムがそえられてる。
ドレスは子供の成長を妨げないじゃな~い、は建前!
ブリーチに胴衣ってさあ子供の成長妨げててかわいそうじゃない?
ガチガチにきついし身長伸びなくなったらどうすんの?
そうだそうだ、息子にもドレス着せとこ。
みんなもやってるし。
(顔は変わんないヨ!)
はい、ロシア帝国最後の皇帝ニコライ2世もね。
このままヴィクトリア朝ロマンチックな世界にいられたら‥
ちなみにママのマリア・フョードロヴァナはアレクサンドラ王妃の妹。
キング&クイーン展、ヴィクトリア朝ファッションはド不幸なアレクサンドラ王妃がトレンドセッター!
デンマーク王室の美人姉妹出身ヨ。
アオキは彼女たちがセンス良くてだ~い好き(聞いてないって?)
丈だしが楽だから、が本音
ホント言うとさあ。
うちビンボー貴族だからお針子さん雇えないんだよね。
新しい服だってじゃんじゃん作れないし。
子供のドレスだってブリーチだって一着100万円とかするんだぜ。
だからこそのドレスなのさ。
ドレスだったら丈出し楽じゃない?
袖だって男子のがっちりした胴衣よりは肩にタック寄せててもヘンじゃないしさ。
いいじゃんいいじゃん。
ご先祖が男の子は魔ものに狙われ‥以下いつもと同じ。
はい、証拠だよ~
タック入りドレスを着た男の子。
- ヘアスタイルと剣、帽子は男子のアイテム
- ドレスのスソと袖のタックは丈出し楽じゃない?
- サンゴは赤ちゃんって歯が生える時にかゆいからかむのよ~
サンゴもさ、魔除けとか幸運を呼ぶって言うけど。
ホントは噛むのにちょうどいい「天然の固さ」だからなのよ。
あとおさじは銀にすると殺菌効果あるよ。
まちがってもお安いプラスチック製品なんか与えないワ。
ズボンをはいて、いざ元服!
さ、無事に息子が6歳になったよ~
トイレットトレーニングも終わったしブリーチングの儀式!
近世まで子供は6-7歳でいきなり大人の仲間入りよ。
みんなに招待状配って、と。
お菓子にお花、丸焼き、ワイン山盛りのプレゼント用意。
ブリーチングってドレスをやめてズボンをはく儀式さ。
すなわち今日から大人、元服ということなのだ!
パパが一番張り切る行事。
子供服はおろか、幸せな保護された子供時代を‥
って観念すらなかったから。
そういうのはルソーの教育論『エーミール』が出てから。
日銭稼いでタバコ吸って居酒屋行って‥
男の子に女の子の服を着せる風習、日本編
昭和天皇だってドレスで記念撮影カシャッ。
日本にも男の子に女の子の服着せる風習があったからね。
まあもともと着物やハカマは男女兼用のパターン。
お稚児さんの行事にあるよ。
赤ちゃんにつけられた手紐は17世紀からあった!
ところで子供服は近世になるまでなかったけど手紐はバロック時代からあったよ!
ハーネスのことよ。
今では人間は犬ではないとか批判されるけどね。
エリザベス・スチュアートはイギリス王ジョージ1世のおばあ様。
現在のイギリス王室の祖先だよ~
ドレスを着た愛息子に手ひもをつけて。
すそを端折って縫い付けてる。
こぼれたパンくず入れだね。
いまでもこんな離乳食用エプロンあるよね~
まとめ
子供服の歴史の中でも
男の子に女の子の格好をさせる風習のホントの意味は意外と実用的。
昔の男の赤ちゃんに女の子の服を着せる習慣は、
- 魔物に目をつけられないようにして生存率を高めるため
- トイレットトレーニングを簡単にするため
- 成長に合わせて服の丈出し楽にするため
というお話でした~