今回のテーマはファッション史で超有名な「バッスル」です!!
バッスルについてのギモンを解決するにはバッスル美人を描いていた当時の画家に聞くのが一番!
この記事で解決できるバッスルの疑問はコチラ!↓↓↓
目次
バッスルスタイルっていつ流行ったの??
バッスルって1885年から1888年に流行ったヒップにボリュームを出すスタイル!
ファッション史なんてぜんぜん知らない方でも「バッスル」って聞いたことありませんか?
ん、ない?
「鹿鳴館時代にバッスルとコルセットの締め上げのせいで気絶した女性がいた・・」
っていうの、学校の歴史でチラっと習いませんでした?
あれなんです^^
さあ、誰に聞こうかな~??
あ、あの人!
ちょうど1885年から1888年にバッスルスタイルの女性を描きまくっていました~!!
じゃ、タイムマシンに乗りたい人は各自乗ってね。
5分後に1884年のフランスのグランド・ジャット島、日曜日の午後に集合だよ!
いたいた、あの画家、ちょうどバッスルスタイルの女性をデッサンなう!
バッスルスタイルってこれです!
流行の縦長シルエットにするために、
- 超小さいあたま
- 筒形帽子
- ジャケット生まれる!
- 第一ボタンは高い位置
- 史上最大なバッスル
①縦長シルエットは小さい頭でないと出ませんよね~?
ちょっと前の1872年頃なんて髪に馬のしっぽなんか入れて大きな盛りヘアにしてましたけど。
今となっちゃ、ダッサ~・・
②帽子は縦長シルエットを強調するために筒形に!!
ちょうどシルクハットのカタチだね。
お団子ヘアも頭の頂点にひっぱり上げ
③1885年に現代のパターンの女性ジャケットが誕生~!!
以後ジャケットはきちんと見えるので女性はず~っとず~っと着ます。
コンサバファッション誕生の瞬間!!
⑤これがバッスルスタイル!!
ヒップに史上最大すごいボリューム!!
スカートに縦のひだがついているのがわかりますか?
もちろんこれも縦長シルエットを強調するため。
生地はファッション史上一番かた~~~い!
バッチリまっすぐ大きなひだをつけるために、これ以上ないくらいハリのある固い生地が使われたんだよ!
これと同じ生地のハリは、今でもエルメスのスカーフに見られるよ。
エルメスのスカーフの生地はナナメ織されてるんだけど、これが1885年のスカートの生地と同じハリを持つもの。
スミマセン、あなた絵が上手ですね、お名前は?
ジョルジョ・スーラさん?やっぱり。
上着の第一ボタンがこんなに高い位置で留められてて、1885-88年の流行そのものですね~!
きつくない??
あ、流行だから?
そもそもバッスルとパニエの違いってなにさ?
バッスルはスカートの後ろだけふくらませる下着。
これのおかげで縦長シルエットが完成だよ!
英語でBustle(バッスル)。
イタリア語では単にGabbia(ガッビア)。
イタリア語のGabbia(ガッビア)はいろいろなカタチ、
いろいろな時代のドレスを膨らませる下着と、
動物のオリや鳥カゴすべてに使える便利な用語で、
「鳥かご」ってだけ呼ばれます。
そんでまぎらわしいのはパニエ↑↑↑
パニエは1740年頃流行ったスカートを横だけふくらませる下着だよ!
このころ流行ってたのは横長四角シルエットだから当然だね!
ついでに三日月クッションっていつ使うの?
三日月クッションってのがファッション史にはくり返し出てくるけど、バッスル下着の上につけたの~??
いやいや、1885年のバッスルスタイルには出てこないな。
両方付けたらヒップが上にものすごく飛び出しちゃって、美しいバッスルスタイルがくずれるよ~!!
こんなオモシロい下着は美しいスタイルを作るためだけに使われたからね!
19世紀までのみんなはカウチポテトちゃんだったから、ダイエットや筋トレはしないよ^^
補正下着でいいんだよ。
三日月クッションは、1890~8年のほんのちょっとヒップアップスタイルで使われていたんだよ。
ちび鳥かごと一緒に使う人も。
1890年にはバッスル下着はもう使わないけど、ヒップにちょっとボリューム出したいな~だったから使うね。
鳥かごなしのアンダースカートと三日月クッションだけでね。
英語ではこの三日月クッション、Bustle pad(バッスルパッド)って呼ばれているよ!
なんでバッスルが流行ったの?
ヒップラインを美しく見せるためだよ!
1862年はクリノリンをつかった超巨大円形デカデカスカートが大流行!
上の女性はクリノリンでスカートをふくらませてるよ~!!
スソが超巨大な横長シルエット!
それからスカートはどんどん小さくなっていって、1877年には歩きずらいくらい細くなっちゃった。
たった15年であっという間に縦長シルエットが美人になったね?
それから3年後の1880年から今度はヒップにボリュームを出すシルエットが美しいってことに!!
流行は繰り返すから、細いのつぎは太いでしょ?
短いの次は長いでしょ?
その2年後の1885年って、一番ヒップにボリュームがあったんだよ!
前から見ると縦長シルエット、横から見ると横長シルエットって特別なシルエットが流行ったよ!
ちゃんとスーラくんが描いてくれています^^
この女性、横向くとバッスルスタイルだよ!
縦長シルエットを強調するための筒形の帽子にも注目してね!
- スタンドカラー
- ぴっちぴち七分袖
- スカートの縦ヒダ
まだまだあるよ、縦長シルエットを強調するために!
スタンドカラーで首を長く~!なかなか苦しかったみたい。
袖は手術用手袋みたいにきつくぴっちぴち。
そんで七分袖。
その袖口のちょっと上まで来るように、これまたぴっちぴちの手袋。
手袋はぴっちぴちだからかぎ針みたいな道具を使わないと脱げません!!
袖もあまりにもぴったりと仕立ててあって、脱ぎ着できなかったんだって!
お嬢様が化粧部屋でバラバラの袖パーツ着てから、メイドさんが仕上げ縫いしたんだってさ。
毎日ね!
縦長シルエットにするための努力すごいよね?!
バッスルドレスって何かでふくらませたの?
バッスルドレスって何か道具でふくらませたの??
そう、特別特注のバッスル下着でだよ!
一番の特徴はヒップ部分だけ別付けだったんだ!
- ヒップ部分だけ独立した鳥かご(ベージュ)
- 前部分のアンダースカート(白)とボタンでとめる
だから足を動かせるのは白い前部分だけね。
後ろのベージュのボリューム部分は足が入んないよ!
結局歩幅は小さくね~~。
このバッスルのボーン、初めはクジラの骨で。
それからザ・産業革命のおかげで針金や木、竹で大量生産できるようになったんだよ!
まあ、でもじゃまだから農民とかはできないカッコだね。
スーラくんの興味深すぎる「ポーズする女たち」!
先の「グランド・ジャット島の日曜日の午後」を、アトリエで制作中なう!
すっぽんぽんなとこ、あら失礼!
- 壁にバッスル下着がかかってる!
- 面長細長強調ヘアスタイル!
- 持ち手のなが~~いパラソル
- ヒールが足のアーチの方についてるくつ!
- 縦のラインを強調する帽子
- 靴下止め
持ち手のなが~~いパラソルは1880年ごろから流行りだしたよ~。
ヒールが足のアーチの方についてると足がちっちゃく見えるよ!
つばのせまい帽子でも全体で縦ラインを強調。
それに飾りが上向きについているよ!!
お宝資料!1885年バッスルドレスバリエーション
これこれ、テニスドレス!
スカート部分、縦向きにひだがビシッとたたまれているのがわかりますよね?
袖ははじめからこのように曲がって裁断されていました。
小さいボタンの行列!
これも手袋と同じでかぎ針みたいなボタンはめ道具を使わないと、はめられません・・
肝心なバッスル部分。
これが超貴重写真!!
スカートの後ろの内部。
白い綿のひもで結んでバッスルの幅を調節しているのが見えますか??
このひもがなかったら、だら~~っとした生地のカタマリで、立体的なバッスルの美しさは出ません!!
テニスする時もこれか・・
上のお二人。
バッスルファッションですが、それが出来るようになった理由と一緒に描かれています!
な~んだ??
正解は、鉄とガラスの天井!!
軽くて丈夫な、気軽に出歩けるバッスルが作れるようになったのは、こういう産業革命の結果!
子供もコレ!↑↑↑
なんと、コートもバッスルに沿ってるよ~!!
でもあとたったの2年したらこのコートは使えないよ。
1888年からはスマートシルエットが流行っちゃうからね。
これは下の方で説明するよ。
当時のブルジョアちゃんのファッションにかけるお金と情熱ってすごいね。
個性的とか、シンプルとかありえないもんねTT
どうやって座ったの?痛い
バッスルドレスなんかで一体どうやって座ったのか?
大丈夫。
実は後ろのボーン部分が上に上げられるようになってたんだよ!
座る前に後ろのボーンをドレスごとよいせって上にたくしあげま~す。
そしてそ~っとまっすぐ上体を起こして座りま~す。
んで、そのまままっすぐでいま~す・・
こうやってると全然痛くないよ。
だっら~~~っともたれることは不可能だね。
まあ、もともとコルセットにもたれていた感じ。
椅子に当たって痛くないようにひざの後ろ部分はボーンがなかったよ。
なんで流行らなくなったの?
なんでバッスルドレスが流行らなくなったかっていうと
流行はサイクルするから。
1888-90年に今度はまた超革命的なくらいの縦長シルエットが流行ってきたから。
上のファッションプレートのジャケットにも注目ね。
ヒップ部分が小さくなって行っているよ!
バッスルドレスの下着はもう使えないね・・TT
1888-90年のシルエットは1800年代で一番エレガントなシルエットだよ!
ヨーロッパファッションの流行って、要するに縦長シルエットか横長シルエットかでぐるぐるサイクルしてるってこと。
特に19世紀は3年おきくらいにシルエットは変わっていく~!!
流行におくれると超目立つよね。
まとめ
- バッスルドレスとパニエドレスでは出したいシルエットがぜんぜん違う!
- バッスルドレスって特別な鳥かご下着でスカートをふくらませていた!
- たったの3年しか流行らなかった!
ってことを見ました^^
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次はぜんぜん違うテイストでメンズかつらはいかが?
ヅラで誰でもイケメンだった時代!
白髪、おハゲ、薄毛が隠れる、小顔に?見える・・
だからヅラは必須の宮廷エチケットになっちゃった!