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1938年 イタリア ファッションカタログよりファッション史の中で帽子って一番おもしろい!
奇抜なデザインが出しやすかったんだよ。
一般によくつかわれたのが、服はまじめで帽子だけ奇抜とかね。
デザイナーのファンタジーが溢れて止まらなかったのが帽子デザイン。
確かに創作意欲溢れる奇抜なシューズデザインだとフツーの人は歩けないよね~
奇抜な帽子デザインってどんなの?
あなたの次のファッションデザインの参考にできるよ!
帽子の歴史の中で一番デザインが自由なのは1930年代!
ファッションプレート les modes 1901年3月号19世紀はヴィクトリア朝に代表されるよね。
一律な婦人の道徳とか服装モラルが大切にされてて。
結構みんな同じような道徳的ファッションだったんだよ。
裕福層では
- 女性は繊細なので無理ができない
- 着飾って周りを楽しませるのが仕事
- 帽子は頭にひっかけるようなかぶり方
- じっとしてないと落ちる帽子
つまり男性目線ファッション
でも1908年に帽子デザイナーカロリーヌ・ルブーが
もっと実用的な帽子を!
ってしっかり頭をつつむクローシェ帽を発表!
1920年~1930年に断髪と一緒に大流行り。
1930年アメリカファッションプレート everyday fashions of the thirties より髪が短かったらしっかり帽子かぶれるし。
女性の社会進出に合っててバカ売れしちゃった。
ココ・シャネルも作ってるよ!
1930年アメリカファッションプレート everyday fashions of the thirties より頭からつま先までシンプルスタイル!
それから旧服装モラルにとらわれない、いろんなデザインの帽子が作られるようになったんだよ!
こんなに帽子が自由で面白い時代は
- ゴシック時代
- ルネッサンス
- 1930年代
だけね。
それが第二次世界大戦がはじまるまで続くよ。
1940年になってからは戦争でしばらく材料がなかった。
気分的にもグレー。
だから節約精神が続くよ。
1930年から帽子デザインがおもしろくなり始める
1930年 ファッションカタログ イタリア1930年の全身スタイルはとにかく柳腰!
何はともあれ頭にピッタリした帽子をナナメにかぶる!
これが流行。
ココから超希少資料ね。
1930年当時の雑誌から。
街で現実に歩いていた女性のファッションスナップだよ!
1930年 ファッション雑誌より ミラノこれが1930年に流行ってたスタイル。
- 細身シルエット
- ピッタリした小さいつばなし帽子
- たっぷり後頭部まである毛皮のエリ
- ウエストラインは腰
- 短いスカート!
- 歩きやすい靴
こんなピッタリ短い動きやすい服装でらんらんと街へ♪
1930年 ファッション雑誌より ミラノおばあちゃまも流行を追って!
1930年 ファッション雑誌より ミラノ↑これこそ1930年によくあったスタイル!
- ぴったりした帽子
- ジャージーのスーツ
- 小さいクラッチと三銃士風の手袋
- 毛皮も必須!
1930年 ファッション雑誌より ミラノ↑この方、1930年に流行った水玉シルクで決めてる!
ガーデンパーティーが大流行り
1930年代前半 ガーデンパーティーの麦わら帽子1930年代はガーデンパーティーが大流行り。
その時必ず超ツバ広の麦わら帽子!
または透け感のあるオーガンジー帽子をかぶってたんだよ。
1930年 ガーデンパーティースタイルプリントの化繊シフォンと麦わら帽子で。
人工シフォン、つまり化繊が出始めて大ブレイク!
プリントは自在だしお安いし!
戦争に向かって物資が無くなる時期だけど化繊がカバー!
さあ、ここからもっと面白くなるよ!
1932年~34年、進化し続ける帽子デザイン
1933年 アメリカ ファッションカタログ1933年からの全身スタイルは肩がかっちりしてくるよ。
この後の1940年代の四角形っぽいファッションの前身。
1935年~37年、化繊登場はアフリカ戦争から
1934~36年にイタリアとエチオピアが植民地抗戦で戦争。
イタリアにシルクが来なくなっちゃって。
人工シルク=化繊が流行るよ!
そして時代はすすんで1935~37年。
1935年 イタリア ファッションカタログより
1935年 アメリカ ファッションカタログ
1935~37年に流行った帽子 アオキナオカフェルトで好きなカタチにデザインとかね。
1936年 ローマ デモ行進↑女性の権利を主張するデモ。
帽子に注目!
参加者は一般庶民だけど、みんな流行りのぴったりした帽子をナナメにかぶってる。
1937年 典型的な帽子 アオキナオカ片側にナナメに跳ね上げてかぶるのが粋!
1936~37年の典型的なスタイル アオキナオカ分厚い麦わら帽子で1936~37年の典型的なスタイル。
手袋は3銃士風にはき口が広くなっているもの。
1938年~39年、節約ファッション全盛期に派手なファッションを宣伝に使ってた人たちがいる
1938年 全身スタイルかっちりしてくる1938年全身スタイル。
1930年の柳腰スタイルとは正反対!
↑実用的。
戦争に向かって男子が兵隊にとられていく中、女子も外で働くからね。
でも!
ここで派手にやってた人たちがいます!
戦争中の特権階級ね。
どんな特権階級?
ファシスト党の奥さんたちだよ。
ファシストの宣伝を兼ねて派手で奇抜な帽子で印象付けなきゃ!
今でもイギリス王室とか帽子って派手じゃない?
目立つから。
イタリアファシスト党って「大ローマ帝国もう一度!」
みたいな。
イタリア文明宮殿 エウル ローマ 1939-53年- コロッセオみたいな巨大建築↑
- トーガみたいなボリュームファッション↓
ローマ帝国時代を真似しちゃいます!
敵を威嚇するために建築とファッションを使います!!
だから一番ボリューム出しやすい帽子がどんどんすごいことに!
1937~39年 流行の帽子 アオキナオカホントにこんなのかぶって植民地に行ってたんだよ。
1939年 政府要人とバレエ学校慰問中のジャーナリスト チェッカリウス ローマ↑ほらね
政府要人の妻たちの帽子見て!
1937~38年 イタリア ファッションカタログより
1937~38年 イタリア ファッションカタログより
1938年 帽子 アメリカファッションカタログより
1938年 帽子鳥の羽を帽子に盛って。
1939年 ファッションカタログより イタリア
1939年 ファッションカタログより イタリア↑人工シルクつまり化繊のスーツ、ごつ麦わら帽子と手袋、クラッチ。
まとめ
1930年代は第二次世界大戦直前に、デザイナーの自由な創造力が競演した素晴らしい時代でした!
ファッションの歴史の中には政治経済、戦争が詰まっています^^
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