とんでもない!
ところであなたはクライアントさんが身体的に気にされている部分を
カバーするようなデザインを依頼されたらどうする?
- それを隠すようにカバーしでデザインしますか?
- それを生かすようにデザインしますか?
例えばいつの世にも多い髪の毛がなくなってしまった場合
どうしますか?
病気ではげや薄毛になっている場合もありますよね。
今回はそんな不利を有利に変えるアイデアの出し方を得るために、
おハゲを生かすヘアスタイルをご紹介しましょう。
世界一美しいハゲです。
この場合、清潔感、その部分を生かす、おしゃれであるが鉄則!
はげを生かすデザインの場合なら、
カッコよくハゲを生かす髪型がポイント。
ハゲじゃなきゃモテなかった時代の髪型を徹底解説!
![ピサネッロ女性頭部](https://aoki7.com/wp-content/uploads/2019/04/5-pisanello-testa-di-donna-in-profilo-verso-sinistra-4.jpg)
これは1400年代はじめのファッションリーダーの頭で
ピサネッロによるデッザンです。
このような
![ピサネッロ女性頭部](https://aoki7.com/wp-content/uploads/2019/04/51-844x1024.jpeg)
①おハゲスタイル!
②ボリューム満点な後頭部がスタイリッシュ!
③背が高く見えるように頭の頂点に特大宝石を置く!
ことが大流行!
1400年代はじめはルネッサンスではありますが
まだまだゴシックの影響大だった頃。
ゴシックといえば
『どこまでも細くなが~く伸びたこと』がイケていた時代。
![ミラノ大聖堂](https://aoki7.com/wp-content/uploads/2019/04/cathedral-117386_640.jpg)
ファッションは建築と流行が同じで、
ゴシック建築はミラノ大聖堂などの高い細長い尖塔に代表されます。
流行を追う人たちはこぞって頭の形、髪型、
トレーン(長い裾の後ろ部分)、体型の全てを全力でもって
自分のスタイルが細く長く見えるように努力していました。
現代でも「流行を追って皆が同じ格好をして・・」
と、批判する人はしますが、大昔も同じこと。
今よりももっとみんな流行を追って同じ格好をしていました。
これが1400年はじめのゴシックルネッサンス美人の代表スタイル↓↓↓
![パオロ・ウッチェロサンジョルジョ](https://aoki7.com/wp-content/uploads/2019/04/st-george-and-the-dragon-1.jpgHalfHD-1.jpg)
①ドレスはトレーンと呼ばれる後ろがやたら長い裾で地面を引きずって
②数枚重ねのドレスは必ず一番上のドレスを持ち上げて下のドレスを見せて
③背が高いほど美人なので執念で伸ばした長い首
なぜってこれがこの時代のキメポーズだったから。
猫も杓子もこのポーズ。
![おハゲスタイル](https://aoki7.com/wp-content/uploads/2019/04/3-2-2-287x300.jpeg)
ベールを頭につけて風になびかせるのも大流行↑↑↑
背が高く見えるものは何でもあり。
理想の髪の毛の色は白っぽいブロンド。
髪と体が一体化してより背が高く見えるから・・
そして美は超広いおでこから始まりました。
では生まれつきおでこが狭い人はどうするんでしょう?
流行だからってわざとおハゲにするものなの?
生まれつきおでこが狭い人は・・
![マゾリーノヘロデ王の宴会](https://aoki7.com/wp-content/uploads/2019/04/7-2-1-882x1024.jpeg)
①もちろん脱毛!
②合わせて眉毛も脱毛か脱色・・
③斜め上に大きく引き上げられた後頭部もモテポイント!
④BALZO(バルツォ)にまとめ髪を詰め込んで清潔感出して!
目より上がつるん・・
だって流行だもん。
髪の毛の生え際は、脱毛により何と!つむじあたりから始まります。
髪の毛はぎゅうぎゅう斜め後ろに引っ張りました。
一本の後れ毛だってダサくて不潔だったので許されません。
清潔感が命です。
そしてまとめた髪に網をかぶせて留めていました。
これをさらにBALZO(バルツォ)という布で作った
ドーナツ状のクッションに詰め込んで、
また網をかぶせて何とかして留めていました。
![アレッシオ・バルドヴィネッティ黄色の衣装の貴婦人](https://aoki7.com/wp-content/uploads/2019/04/15-593x1024.jpeg)
⑤てっぺんに宝石を載せると↑↑↑
超広いおでこがより引き立つのでみんなやっていました!
1500年代にはこのBALZO(バルツォ)は
中身の詰まったクッションではなく
生地をかぶせた小さい針金の張りぼてになります。
張り子ですね。
そして1940年代にエルサ・スキャッパレッリが
頭飾りとしてまた流行らせ、
1960年にはクレージュなどが再度使います。
みんな歴史からヒントを得てリノベーションしていますね。
流行に合わせて体を変化させる人類のほんの一例!
この時代のやたら細長いシルエット、これらは一体何のため?
すべて天国に近づくためです。
これ以上清潔、崇高なものがありますか?
ゴシックは神に近づこう
天国に近づこう
もっともっと上へ!
と、建築も人体も細長くより高く天へ向かって行った
時代だからです。
人間は執念で体形さえ変化させます。
だって流行だもん!
ダイエット志向がなかったのでいろいろなものをくっつけますが。
でも天国に近づきすぎて神の怒りに触れた
バベルの塔が折れたように
別の理由で人体も折れる日がやってくるのはもうすぐ。
人類の第二の夜明け直前です。
まとめ
おハゲが最高の美であった時代のお話でした~
いま不利と思われていることでも歴史を見渡せばとても有利だったことが。
今はやせていることが流行っていますが、
おデブさんが最高美だった時代もたくさんあるよ。
固定観念にとらわれず歴史を見渡してみると、
現代人にとっては身体の不利でも歴史の中では断然有利!
ポイントは清潔感、その部分を生かす、おしゃれであるです。
以上、不利を有利に変えるデザインのアイデアの出し方でした~
意外と歴史の裏側に通じているかも♪
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