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絶対出るアイデアの出し方!トレンドからファッションデザインの発想を得る

絶対出るアイデアの出し方

今回はデザイナーの私が実践するたった一つのアイデアの出し方を

ご紹介します。

 

あなたは締め切り目前だけど「イケてるアイデアがでない~」

「なんっかやる気がでない~」

「でも大物クライアントさんだ~~」

という時はありませんか?

 

時間を気にして焦れば焦るほど何も浮かびませんよね・・

 

または

「コンペでライバルに差をつけるために、何か斬新なデザインが必要だが、

どうすれば??絶体絶命!」

みたいな時ありませんか?

 

私はありますよ(笑)

そんな時でも、締め切りは、待ってはくれません。

 

常に新しい発想をする

時代を、トレンドを先読みして発信していく・・

 

ぐるぐる目が回りませんか?

 

 

そんな時、私はファッション史の本を引っ張り出します。

流行にはサイクルがあって、流行は必ず繰り返されます。

過去の流行をヒモ解いていくと、絶対にヒントがあるからです。

 

そしてたくさんあるファッションの事例を

ソファーに寝そべってリラックスしてだら~っと眺めて、

まずはリノベーションする気持ちでいればいいのです。

 

ネットサーフィンだと次から次へと情報が飛んでぼ~っとできないので、

私はアナログに本にします。

そもそもファッションの始まりは毛皮を着てたんでしょ?それほんと?

ファッションの歴史かあ~

時間もないし、ちょっとめんどくさいな~、と思っていますか?

 

ファッション史をヒモ解く前に、

あなたはそもそものファッションの始まりは何だと思いますか?

 

 

ファッションの始まりって、毛皮を着た原始人?

それとも葉っぱで前を隠した人?

 

本当にそれだけですか?

 

ちなみに葉っぱで前を隠した人の登場はカトリックの影響です。

史実ではありません。

すっぽんぽんでいるのがはずかしくなっちゃって、

葉っぱで肝心な部分を隠したアダムのお話はカトリックのもっとも有名なお話。

 

これはそもそも宗教的な理由で

「エバがアダムを誘惑したせいだ!」としたせい。

 

神=法王=男性優位・・

それまで女性礼賛・・・

人民をカトリック教義で縛りつけよう・・という意図があったから。

でも長くなるのでやめます。

 

そうそうファッションの始まりは毛皮(と葉っぱ)だけですか?

 

忘れてはいけないのが入れ墨です。

ファッションの始まりは泥を体になすり付けた原始的な入れ墨も入ります。

 

入れ墨は呪術的に「狩りで獲物が多く捕れるように」

という祈りを込めて始められました。

また、動物を怖がらせるという威嚇が目的でもあります。

 

これは後の王の大きな冠や女王の大きなスカートのまで受け継がれる、

祈りや威嚇の表現なのです。

 

ファッションの始まりは自然から体を守るということの他に、

祈り威嚇でもあったのです。

この入れ墨は後の化粧に発展します。

 

ファッションの始まりは防寒・暑さ対策や恥ずかしい隠しが目的だ、

と思っていたことと違いませんか?

 

ファッション史には人類の感情の進化まで克明に刻まれています。

ではファッション史から流行を追って自由な発想を得る方法とは?

てん足やコルセットって体に悪かったんじゃない?

てん足やコルセットって人体が変形して体に悪かったんじゃないの?

とか疑問ですよね。

 

でもモテるためには仕方がありません!

現代でもモテるためにダイエットしたりしますよね?

 

今だってファッションを考える目的って

モテるためというのも大きいですよね。

 

てん足は近代の文化革命で政府が禁止しましたが、

女子はなかなかやめませんでした。

 

だって大きな足のせいでモテなくなったら、

結婚できなかったら、就職先がないんですよ!?

 

お次は苦しそうなコルセット。

ウエストをしばって細くするあれですね。

内臓があばら骨から飛び出したってコルセットは外しません!

くびれたウェストは最新流行なんだから!

 

トレンドに乗らないでどんな人生なのよ?

と、いつの時代も女性の美とモテへの探究はすさまじいです。

 

でもコルセットがきつくて気絶する人は続出でした。

気付け用の香水やリキュールを胸の谷間に忍ばせることまで

流行しちゃうくらい!

 

日本でも鹿鳴館で初めてドレスを着た日本人女性が気絶したのは有名な話。

まあ、帯もきついんですが?

 

じゃ、なんで今誰もコルセットをしていないの?

細いウエストってもう流行らないの?

 

いいえ、まだまだ『細い』は流行っていますよね?

人類はきついと細いと楽と美しいの間で揺れに揺れます。

じゃなんで今誰もコルセットをしていないの?

「そんなきついコルセットなんてしないでさあ、

服なんてさあ、着られればいいじゃん」

って思ったりもしませんか?

 

でも『着られればいいじゃんスタイルもありにしてくれた天才がいます。

それまでの西洋では『着る』は規律のオンパレード。

 

帽子がなかったら外出できない、食事の前にはドレスを着替える、

決められた髪型を守らなければダサい・・

コルセットだって、女性は400年以上もの間絶対に着けていました。

 

 

今なんで誰もコルセットをしていないかというと、

その天才が、体に悪い・動きを制限するコルセットというものを外しても、

女性がきれいに見えるシルエットを、ジャージーという生地使いで考案したからです。

 

そう!ガブリエル・ココ・シャネルです。

 

もし彼女が発表したラインがきれいじゃなかったら、

みんなまだコルセットをはめてカチコチ動いていたかもしれません。

 

ところでジャージーという新しい生地は、

表地に出たのが新しいというだけで、それまでは下着として立派に使われていました。

 

シャネルの大ヒットですが

『アイデアはリノベーション』の最大の例ですね。

ヴァケラVAQUERAって家具をかぶっていてオリジナリティあふれてない?

オリジナリティにあふれて斬新でかっこいいスタイルと言えば、なに?

 

2019年3月のNYの2019-20年秋冬コレクションで話題になった

ヴァケラ(VAQUERA)の帽子?

 

ヴァケラ2019-20年秋冬のテーマは『ドメスティシティ』。

ソファーをかぶったような帽子など、

インテリアからアイデアを得た斬新なヘッドドレスで話題になりました。

 

頭にかぶるなんて新しくて斬新で独創的じゃない?

 

はずれ・・

 

残念ながらヴァケラ(VAQUERA)のオリジナルアイデアではありません。

 

レディガガの靴やその他いろいろを頭にのせた帽子や

ヘアスタイルもじゃない?

 

絶対出るアイデアの出し方デザイン画 エルサ・スキャッパレッリ パリ・モード・テキスタイル美術館蔵

 

実は靴を頭にのせる帽子は1930年代に

エルサ・スキャッパレッリが発表して大ヒットしています。

絶対出るアイデアの出し方!

1770年代にマリー・アントワネットは何と船を頭にのせていました。

 

絶対出るアイデアの出し方1300年代後半 ヘッドドレス

 

中世の貴婦人は頭に塔をのせていましたよ!

 

頭に変なものをのせるのって、ファッション史のリノベーションだったんですね!

まとめ

これが稼ぐためのファッション史からのアイデアの出し方です。

ファッション史からあらゆるお手本を自分の中にストックする

ストックしたお手本の中で自分で遊べるようにする

 

アイデアはリノベーションです。

 

ではリノベーションだからやってもムダか、というとそうではなく、

今までの発明を取り込んでいかに人に役立つように、

使ってもらえるようにリノベーションするか、

で人類は常に発展してきました。

 

歴史上にはヒントがいっぱい隠されています。

 

 

そしてファッション史って思ったのとなんか違いませんか?

眠たくてお堅くてつまらない、カビが生えたものではありません。

 

ちょっとでも興味をもったら、

まずは好きな部分だけ詳しく調べてみる方法がおススメです。

コルセット、レース、ヘアスタイル・・などピンポイントで深くですね。

 

ファッション史はピンポイントで深く学ぶと

人間の喜怒哀楽が見えてきて面白い^^

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