ルネッサンスの女性画家！少ない・不幸・波乱万丈？超希少幸せ女性画家人生のぞいちゃおう

まんが「アルテ」がテレビアニメになりました。

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皆様からのご好評をいただき、アルテが毎週の日曜朝に戻ってきます！

TOKYO MX：7月5日より毎週日曜11：00～

アルテの世界を7月からも引き続きお楽しみいただけますので、ぜひともよろしくお願いいたします！#アルテ pic.twitter.com/yfSmjUVxhp

— TVアニメ「アルテ」公式_好評放送中！ (@arte_animation) June 20, 2020

『16世紀フィレンツェを舞台に箱入りお嬢様アルテが女流画家への道を突き進む』このお話。

ちょっと元気がないあなたはこの記事よんでね～

ほっとします‥

バイタリティーあふれるわけでもない‥

巧みに美術界を泳いでいくわけでもない‥

ただ描くのが好きで周りにささえられて開花した天才もいたんだよ。

ルブラン以降、モリゾ　メアリー・カサット　フリダ・カーロ‥

近代からなら女性画家はたくさんいるけど。

アルテミジアもだけど私生活では結構不幸そうだけどホントはどうだったの？？

そういう人もいたけど全員じゃない！

長生き幸せ女性画家代表は才能0だったはずのソフォニスバ・アンギッソラ！ー1532年ごろ

60歳まで生きたら長生きさん。

 

そして女性は家庭に入って子供産んで家事して一生を終えるが当たり前。

たとえ何かの才能があったとしても結婚と同時にその道を断念する選択をとるのがジョーシキ。

そんな時代に93歳まで生きて画家人生まっとうした女性がいる～～！

 

ソフォニスバは1532年、イタリア貴族生まれ。

女性画家の先駆者だよ！

 

ソフォニスバってお堅いヘン名前だけど‥

代々アンギッソラ家は古代カルタゴとふか～いつながりがあるんだって。

だから故事にちなんでるんだよ。

 

アルテミジア・ジェンティレスキやエリザベッタ・シラーニ、ロザルバ・カリエラみたな現代に名をはせるセレブ画家ではないけど。

上のみんなは波乱万丈人生や夭逝、失意の失明と決して幸福とは言えない‥

 

ところで画家としてのスタートはパパのルネッサンス人文主義にのっとった教育から。

パパの理念は個性を尊重する子供の才能を引き出すこと。

5人姉妹と1人息子はそれぞれありあまる才能を発揮できる機会を与えられたよ。

ところがある画家が師となったときから彼女の才能が開花？！

ソフォニスバが有名になったワケは女特有人生がなかったおかげ！？ー1546年ごろ

妹のエレナはすごい才能があったにもかかわらず修道女に‥

写本でも描いたんじゃないかって？

同じく妹のルチアは画家、でも28歳で夭逝‥

上の絵はほぼ遺作‥

レースの細かさにご注目！

 

ミネルヴァはラテン語とイタリア語学者で作家で先生。

 

エウロパは画家だったけど結婚で断念。

唯一男子のアスドルベールは音楽家に！

 

末っ子アンナマリアは画家ね。

姉さんが絵の手ほどきした。

結婚して12人も子供産んで描き続けた！

でも17歳と若くして結婚、多産だったため自分の画風を確立する時間なんてなかった！

ので自然と断念‥

14歳でソフォニスバと妹のエレナは史上初の女子画学生に。

ソフォニスバは初めて女の子で画家の先生のところに住み込んで教えてもらった子。

その画家とはベルナルディーノ・カンピ先生。

 

当時美術学院には男子しかはいれなかったからね。

カンピ先生はソフォニスバに手を出すこともなく彼女は無事に修行できた！

（手を出されるのは当時の常識ヨ！）

 

上の絵は先生のモデルになる自分を描いたもの。

斬新なスタイルの自画像ですでに先生の力量を越えてしまったことがうかがえる‥

 

エレナとソフォニスバはゴンザガ家に招かれて描くまでに‥

あのヴァザーリは姉妹の絵の才能に仰天！

ルチアはもう亡くなってたけど‥

ミケランジェロもびっくりしたのはあの絵！ー1555年ごろ

まさにルネッサンス人！

 

そしてルネッサンスといえばあの人。

そう、ミケランジェロ。

 

ここでまたソフォニスバのパパ登場。

パパはなんと巨匠ミケランジェロに娘（23歳）の絵を送ってみる！

システィーナ礼拝堂の天井画を描き終わってしばらくした頃のミケランジェロ。

リラックスしてたのかな？

非公式でソフォニスバに絵を教えてくれるようになりました～

パパ、グッジョブ！

『エビにかまれた少年』

ミケランジェロからの課題は「泣いてる子供の絵を描け」。

ソフォニスバは自分の思い出を描いた。

 

この少年は弟のアスドルベール。

隣は妹のエウロパ。

少年はエビがかくれてるバスケットに手をつっこみました！

突然のいたみに泣く少年‥

これがなんと後のカラヴァッジョの『緑のトカゲにかまれた少年』にまで影響をあたえるよ！

この絵がミケランジェロからカラヴァッジョへの美術史の橋渡しになってる（ってイタリアの美術史のせんせー隊長が言ってた）

 

それからこのパパはミケランジェロの絵に娘が色ぬっていいかきいてみる。

すげえパパだぜ、私もほし～☆

スペイン宮廷で無敵艦隊に責められ細密のドツボにはまるけど負けない！ー1559年ごろ

1559年にソフォニスバはスペイン宮廷お抱え画家に！

フェリペ2世のころよ～

彼はスペイン無敵艦隊で攻めまくってたひと。

だから宮廷も威厳とか威嚇で盛って固めないと！

とにかくフェリペ2世の三人目の妻、エリザベス・オブ・ヴァロワ女王の絵を描かないと！

これが細密で王家のみ許される豪華な生地使用。

全身パットでかためた超複雑人工的スタイル。

真珠に金にこまか～いアクセのオンパレード♪

 

イタリアで大事にされてる自然な髪や生地の流れなんか一つもない！

でも世界の覇者の頼みならしょうがないよね

苦労しながらもがんばって描きますよ。

 

でもこのエリザベス・オブ・ヴァロワの表情！

スペイン宮廷の肖像画にはめずらしく活気と喜びにあふれてる。

 

これがよかった！

だってあとでエリザベス・オブ・ヴァロワ女王から膨大な年金プレゼントされるんだよ！

これで安心して描きまくれて幸せいっぱい芸術家人生まっとうできるんだもん。

名だたるセレブを描きまくったのがスペイン宮廷時代。

ここまででかなりのキャリアだけど。

 

「女性はヌードを見ることができなかったからヌードデッサンができない」

つまり

「大規模な宗教画や歴史画が描けない」

 

絵を描くには死体解剖見学の必要もあるけど。

ソフォニスバはどこまで見たのかな‥？

その代わり肖像画の新境地を切り開くよ。

自分でも描ける姉妹や自画像スタイルの肖像画ね。

幸せな結婚再婚、夫とスペイン王のおかげで大ブレイク！ー1570年ごろ

1570年にかかれたかわいいこの絵。

ビロードの毛の一本まで見える！！

帽子の生地の織り目みた？？

 

17歳で結婚する子も結構いたのに。

彼女は1570年の38歳で結婚。

夫ドン・ファブリツィオ・モンカーダはシチリア副総督の息子ヨ。

 

なかなか結婚しないソフォニスバに業を煮やしたフェリペ2世のお仲人だってさ！

結婚式は豪華で招待客にはセレブもいっぱい。

二人はパレルモに住んでソフォニスバは幸せいっぱい描き続けてました。

 

ところが‥

1578年におかしな海洋事故があって。

ソフォニスバへのスペインからのべらぼうな年金の支払いがおくれててそれを夫が取りに行った時。

ファブリツィオの乗った船がアルジェリア海賊に攻撃される。

 

彼は逃げるんだけどその後溺れて死んじゃったとか‥

ファブリツィオの積み荷が最初から海賊に知られてたような‥

 

1580年にソフォニスバ47歳で再婚！

アラフィフとかそんなのは問題じゃない！

今度はかなりお若い金持ちジェノバ貴族のオラツィオ・ロメリー二とだよ♪

出会いはソフォニスバのスペインから帰国船。

オラツィオは船長だったんだよ～

 

当時妻の部屋なんてないのがジョーシキ！

なのに妻にアトリエつくってあげちゃう。

オラツィオの財産とフェリペ2世からの莫大な年金のおかげでソフォニスバは精神的にも安定。

快適に暮らして描いて描いて描きまくる！

 

こちらの貴婦人。

 

手足と頭がついたテンの毛皮をもち、ゴールド尽くしのこの肖像画。

紅い豪華なブロケード。

最高級レースは超繊細。

袖のギザギザは切りっぱ～！

角はほつれ防止にさらに小さくギザギザにカットされてたんだよ。

歯の付いた型でがちっとね。

下の白いシャツを見せるのはこの時代流行ったおしゃれ♪

前髪は糊付けしたレースをはさんでハート型に固定。

 

この絵はなんとヨーロッパで最も模写された絵！

セレブアーティストのルーベンス含む当時の一世を風靡してた画家たちからだよ！

晩年ー1620年ごろ

彼女たちの家には常にアーティストのお客が‥

 

何時間もアートについて語り合い‥

ソフォニスバが教えることもあったそう。

 

髪の毛の一本一本、銀糸一つにまで気品にあふれてる。

 

76歳でこんなガーリーでロマンチックな絵を描くなんて！

 

数年たってもう目が見えなくなり始めてたソフォニスバ‥

1620年の自画像が最後‥

 

そこへあのヴァンダイクが訪ねてくる！

彼はその時87歳のソフォニスバは非常に明瞭だったと言ってます。

ソフォニスバはヴァンダイクの絵に関してアドバイスします。

 

これが後年のヴァンダイクにとても有益なアドバイスだったんだって。

そして後にヴァンダイクはソフォニスバの肖像を描きます。

 

1625年にソフォニスバはパレルモで亡くなりました。

超長生きの93歳。

 

ソフォニスバは描くことについて

「人生は驚きに満ちている。私は貴重な瞬間を目でとらえようと努力する」

と言っている。

 

彼女の後にアルテミジア・ジェンティレスキ、ラヴィニア・フォンターナ、バルバラ・ロンギ、フェーデ・ガリツィア‥と続きます！

まとめ

自分の才能を伸ばしてくれる人と出会おう！

そういう人と結婚しようってこと？？

 

周りにささえられて開花したルネッサンス女性のお話でした～

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