ドレスのデザイン画イラストの描き方はボディから！イタリア式華麗タッチに迫る

ウェディングドレスやドレスのデザイン画を流麗に描きたい人はぜひ参考に。

ワンピースのデザイン画だってボディがカッコよく描ければキマる！

 

そのためにはまずウマく描いてある絵を見ること。

彼らのタッチを自分のものにしてしまいましょう。

誰でもハイレベルで描ける！って脳に叩き込んでから練習開始。

これが絶対最短最速で華麗なファッション画が描ける方法。

早速元祖イタリア人画家の華麗なテクを分析しましょう。

その彼とはボルディー二！

もともとはイタリアの印象派のマッキア派と出会うけど別の道に‥

それはパリで最もファッショナブルなセレブの肖像画家！

すっごい早業で社交界中の紳士、美女、芸能人を描きつくし‥

彼は印象派を探求して‥

独自の画風を確立。

それが繊細で素早いスケッチ風、電光石火の花火を散らしたようなタッチ。

これが当時はげしー批判の的！

華麗で流麗、正確な人体デッサンがあるから即興で描いたっぽいのに安定感がある。

まずは19世紀パリの超ド級ファッショニスタから。

超大富豪、弟子でミューズ、パリのド級才媛ファッショニスタ

彼女はエミリアーナ・コンチャ・デ・オッサお嬢様。

このしっかり立ったボディに花火みたいな華麗なタッチでドレスを着せる。

華麗なドレスは模写してみると意外とできるよ。

 

昔の富豪は今の富豪のレベルと桁違いだよ～

パパはチリ最大のワイン会社コンチャ・イ・トロの創業者。

大蔵大臣も兼ねちゃった。

代々スペイン統治期の総督になってみたり爵位もらって名門になったり。

 

ママもチリ大統領の家系。

パリ育ちで数か国語を自由に操った。

シックでモデル体型なファッショニスタ。

 

アートにも造形の深かったエミリアーナ。

好きが高じて自分もボルディー二の弟子に。

そしたら逆にミューズになっちゃった。

43歳で肺炎。

ベルエポックのS字曲線がこんなに軽やかにリズミカルに！

流行りのマントはシルクに毛皮のトリミング。

長い夜会ドレスを包むようにマントもなが～く。

長い手袋はぴっちぴち。

毎回つける時いちいちメイドに縫い付けてもらうステイタスシンボルなのだ。

エミリアーナがこの絵のモデルになった時は亡くなる４年前‥

ファッショニスタエミリアーナの黒一色コーデ。

でも影を描くのが難しい黒い生地。

黒いシルクとレース、毛皮。

黒真珠やジャイスっていう黒い宝石でデコられてた。

ベルエポックイタリアのセレブ”パレルモの女王”

お次はイタリアの貴婦人、ドナフランカ。

もともとはビンボー貴族の出。

でもその超高貴な容姿からフロリオ家ってヨーロッパ大経済帝国の後継者へ玉の輿。

フロリオ家はマグロ漁船もってたり、巨大マルサラワインカンパニーもってたり。

銀行はロスチャイルド家系のメガバンク所有！

 

1901年、フロリオ家最盛期。

フロリオ家の影響力でシチリアはヨーロッパで最高にお金持ちなブルジョアたちの待ち合わせ場所に！

ドナフランカはマイヨットでコートダジュールの社交界まで遊びに行っちゃうよ～。

お友達は作家のガブリエル・ダンヌンツィオ、詩人のモンテスキュー伯、

ドイツ皇帝ウィルヘルム2世、

イギリス王妃シック美人の代表アレクサンドラ・オブ・デンマーク、

作家オスカー・ワイルド、モナコのグレース・ケリー、

超ソプラノ歌手マリア・カラス‥などなど。

 

こんな超ゴージャスドレスを着てね。

これは1893年の結婚式で使われたダマスコシルクのトレーン。

ドナフランカの娘マルケーザ・アファン・デ・リヴェラが保管してたヨ。

かぎ針編みレース、ストラスでデコ。

肩のリボンは黒いベルベット。

オーガンジーとアプリコット色のチュールの裏地。

これはフロリオ家で一番ゴージャスなドレスの一枚。

パリオートクチュール界の最高峰、ワースでお仕立て。

 

上下ツーピース仕立てで胴衣はカレという広い襟ぐりつき。

ウェストには幅広ドレープをつけた幅広サッシュ。

スカートは流行りのスソ広がり。

この頃夫はボルディー二にドナフランカの肖像画を委託。

このフレッシュなタッチ！

でも夫は完成した絵を受け付けなかったのよ～

「挑発的だからドレスを長くしろ」

「袖の幅を広くして肩をおおえ！」とかやいやい言ってきた。

そりゃまあ描き直しww

ちなみにネックレスは365個の真珠からなる。

夫が許しを請うために一日一個一年間ドナフランカにあげたんだって。

何の許しか知りたいね？

 

でも経済圏がイタリア北部に移るにつれて‥

20世紀風テクノロジーに投資しなかったフロリオ家は没落‥

この絵はロスチャイルド家が買い取った。

ロスチャイルド家はボルディー二に元の官能的なバージョンに戻してください～って。

それが今も残るこの絵。

その後もサザビーで競売にかけられたり。

ロマンチックな逸話、奇跡のマルト・ド・フロリアンの肖像

この貴重な絵がどうやって残ったかっていうと、これがスゴイ！

マルト・ド・フロリアンは1864年生まれ、ベルエポックパリのデモンダンヌ。

つまり高級娼婦。

首相や政界要人が恋人たち。

その中にボルディー二も！

ほぼ3色で髪のうねりと立体感が。

スピード感からかっちり凝ったスタイルじゃないことまでわかる。

ふんわりゆる盛りヘア。

 

ところで彼女のアパートはパリ9区スクエアラブリュイエール2。

この４階の140平米メートルはお宝の山。

1939年に彼女が亡くなるとここに住んでた孫はナチスから逃亡して南仏へ。

それから誰も戻ってこなくて空き家。

 

2010にマルト・ド・フロリアンのアパートが解体されたとき。

ベルエポック時代に家具、絵画、ドレス、ジュエリー、食器などありとあらゆるものが当時のまま保存されてた！！

ボルディー二が描いた大きなマルトの肖像画もね。

 

こういう話はローマにもザラにある。

私も某お屋敷が解体されてローマ銀行が競売にかける前にお宝発見できました。

 

ここでは生地の描き方にも注目！

新鮮さと躍動感。

コピックペンでも再現できるよね。

私は筆が好きなのでカラーインクを使います。

カラーインクは透明感があって何回塗り重ねても濁らない。

透明度をたもったまま色が深くなる‥

テキトーに筆を散らしたように見えてモデルがホントに動いてるみたい！

シンプル男子、イケてるイケてないの境目はどこ？

ボルディー二はイケメンや政界要人もたくさん描いてたよ～

フランス革命以後、男子のレースや金糸ふりふりのデコ服は流行らなくなっちゃた～

今の流行りは三つ揃いなどのお地味なスーツだけ。

 

ちがいますぜ！

生地とお仕立てによって印象がぜんぜん違う～～！

ホントですぜ！

こちらモンテスキュー伯。

ダンディー代表詩人でアートキュレーターだよ～

もしこの彼のスーツがお安いペラペラ生地で作られてたら？？

光沢が全然違うから与える印象がかなり安っぽいよ‥

描くなら生地質まで描かないとデザインの与える印象まで変わる。

これから劇場に行くであろう正装したヴェルディ。

黒一色コーデにシルクマフラーの白が映える。

シルクハットは劇場についたら逆さまにして手袋を入れておく箱に‥

 

この頃アヒルのくちばし色の手袋が大流行。

たるみやしわはダサかったからきつきつ仕立て。

脱ぐときこんな風に苦労する！

 

カイザー髭も丸眼鏡も流行りのもの。

シャツのカラーは高めで、この後もっと高くなる。

ファッショナブル、新鮮で流麗なタッチにクギ付け

こちらはそろそろコルセットをはずす時代なのでドレスラインが現代的。

今すぐウェディングドレスのスタイル画に使えない？

カサティ夫人のドレスのスソとベルト、とグレイハウンド犬の足が絡まってカッコイイ！

さっと描いた風なのに羽根と毛皮と花、シルクが描き分けられてる。

まとめ

• ウェディングドレスやドレスのデザイン画はボディがカッコよく描ければキマる！
• 決め手は中心線と重心！
• カッコイイファッション画の描き方を学ぶにはウマい人を丸コピ！
• そのためにはまずウマく描いてある絵を見ること
• 彼らのタッチを自分のものにしてしまいましょう

ってことでした～

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